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【後編】「少しだるい」から始まる熱中症に注意!小学生のスポーツ現場で見逃したくない軽い症状と対策

今年はだいぶ冷夏ですね!
今年はだいぶ冷夏ですね!


こんにちは! かけっこ教室のこみやコーチです。😊

前回の【前編】では、小学生の熱中症が「単なる疲れやワガママ」に見えること、そして見逃しやすい初期サインと「その場のチェック法」についてお話ししました。


後編となる今回は、実際に「熱中症が疑われる」と思ったときにその場で実践すべき緊急対処法や、グラウンドに立つ前からの事前予防策、そして子ども自身が体調不良を言い出しやすい環境づくりについて解説します。

そして、お待たせしました。 冒頭でお話しした、私の「大寝過ごし事件の恐ろしい真相」についても、最後にしっかりお話しさせていただきます!




■ 4. 「怪しい!」と思ったらすぐ実践!緊急5ステップ救急法

もし「熱中症かも」と少しでも疑ったら、「あと1本走ったら休もう」「キリのいいところまで」は絶対にNGです。その場で即座に運動を中止し、以下のステップで対処しましょう。

  • ステップ①:涼しい場所へすぐ避難!  冷房の効いた部屋や, 風通しの良い日陰へ移動させます。グラウンドの端の日陰でも、地面自体が熱を持っていることがあるため、できれば空調の効いた室内がベストです。

  • ステップ②:身につけているものを緩める  帽子やヘルメット、サッカーのレガース(すね当て)などの防具、きついユニフォームの襟元やベルトを緩め、皮膚から熱が逃げやすいように衣服の通り道を確保します。

  • ステップ③:冷たいもので効率よく身体を冷やす  太い血管が皮膚の近くを通っている「首の周り」「脇の下」「太ももの付け根(股関節)」の3点を、保冷剤や氷嚢、冷たいペットボトルなどで集中的に冷やします。また、衣服の上から霧吹きなどで水を吹きかけ、うちわや扇風機で風を送る(気化熱を利用する)のも非常に効果的です。

  • ステップ④:水分と塩分を「少しずつ」補給する  意識がはっきりしており、吐き気がなく、自分でゴクゴク飲める状態であれば、スポーツドリンクや経口補水液を「少しずつ、回数を分けて」飲ませます。一気にたくさん飲ませると胃に負担がかかり、嘔吐を誘発することがあるので注意してください。

  • ステップ⑤:決して「一人」にしない  「日陰で少し休んでおいで」と子どもを一人きりにするのは最も危険です。軽症に見えても、数分後に急激に症状が悪化することがあります。必ず大人が隣に寄り添い、会話ができるか、頭痛や吐き気が強くなっていないかを観察し続けてください。

※万が一、自分で水分が飲めない、呼びかけに対する返答がおかしい、まっすぐ歩けないといった場合は、中等症〜重症(Ⅱ度・Ⅲ度)の疑いがあります。すぐに救急車を呼び、医療機関を受診してください。 また対処法としてこれらを伝えましたが、アイスバケツ(氷が入った水風呂などが最も有効と最新のデータでは記載があります)もおすすめです





■ 5. スタートラインに立つ前から勝負は始まっている!事前予防策

熱中症の予防は、当日のグラウンドでの水分補給だけではありません。実は前日の過ごし方からすでに勝負は始まっています。

【お家でチェックしてほしいこと(前日〜当日朝)】

  • 前日に十分な睡眠(8時間以上)をとれているか?(睡眠不足は最大の引き金になります)

  • 朝ごはんをしっかり食べているか?(特に朝食からの水分と塩分の補給は、午前中の運動を支えます)

  • 発熱や下痢などの体調不良はないか?

  • グラウンドに向かう「前」に、すでにコップ1杯の水分を取れているか?

「少し調子が悪そうだな」という日は、無理をして練習に参加させるのではなく、「今日は見学にする」「メニューを半分にする」といった、大人の冷静な判断が子どもを守ります。

【練習中に指導者・親が心がけること】

  • 水分補給の時間(給水タイム)を「義務」として全員で一斉にとる

  • 休憩の回数を増やし、日陰でしっかり休ませる

  • 気温や湿度が高い日は、ダッシュの本数を減らしたり、長距離のランニングを避けたりして運動量を調整する

  • 「喉が渇く前」に水分を飲ませる習慣をつける

「水筒を持たせているから大丈夫」と過信せず、【環境・運動量・休養・体調】の4つのパズルをセットで整えてあげましょう。




■ 6. 一番の特効薬は「しんどい時に『休みたい』と言える雰囲気」

どれだけ予防策を講じても、子ども自身が「しんどい」と言い出せなければ意味がありません。 特に頑張り屋さんの子や、周囲の目を気にする子は、 「ここで休んだらサボっていると思われるんじゃないか」 「みんな走っているから、自分だけ止まっちゃいけない」 と、限界を超えても我慢して走り続けてしまいます。

日頃から、お家や教室で、子どもたちにこんなメッセージを届けてあげてください。

「ちょっとでも『頭が痛い』『気持ち悪い』と思ったら、すぐに教えてね。教えてくれたら、すごくパパママは助かるよ!」 「休むことは、サボりでもなんでもない。次に元気いっぱいで走るための、大事な作戦なんだよ」 「水を飲むのは我慢しなくていいからね」

「これくらいで弱音を吐くな」「根性がない」という昭和の根性論は、熱中症においては絶対に厳禁です。 自分の体調の異変に気づき、それを言葉にして周囲に伝え、適切に身を守る。 これは、かけっこのタイムを縮めることと同じくらい、これからの人生でスポーツを長く安全に楽しむために必要な「最高のスキル(能力)」なのです。



■ さて、こみやコーチの「寝過ごし事件」の真相は……

前編の冒頭でお話しした、私が電車を終点まで何度も寝過ごしたお話の真相です。

実はあの日の日中、仕事で乗っていた車のエアコンが故障してしまい、車内には「温風」というか、もはや「熱風」が勢いよく吹き荒れていました。窓を開けても生温かい風が入ってくるだけ。 その状態で約30〜40分、運転を続けていたのです。

車を降りた後、なんだか急に身体がだるくなり、異様な眠気に襲われました。 当時の私は、 「まあ、ちょっと仕事で疲れただけだろう。寝不足かな」軽く考えて、そのまま電車に乗ってしまいました。 その結果、仕事終えて帰りの電車で寝て目覚めたら見知らぬ終着駅にいたわけです(笑)。

後から冷静に考えると、これ、完全に「軽度の熱中症(暑さによる自律神経の乱れと脱水)」の初期症状でした。

あのとき、 「ちょっと身体がだるい、変だな」 と自覚して、すぐに涼しいカフェに入り、冷たいスポーツドリンクを飲んで身体を冷やすなどの対処をしていれば、そこまで急激にだるくなることはなかったはずです。


もし私が、エアコンの壊れた車から降りた後、そのまま炎天下でダッシュの練習でも始めていたら……と想像すると、ゾッとします。大人である理学療法士の私でさえ、自分の身体の異変を「ただの疲れ」と見誤ってしまうのです。ましてや、小学生のお子様ならなおさら気づけません。

この痛い経験(?)からも、 「少しだるい」「なんとなく眠い」「身体が重い」 という、日常の疲れと見分けがつかない一歩手前の段階で『もしかして?』と気づいて対処することの大切さを、身をもって学びました。




■ まとめ:熱中症は「倒れてから」では遅すぎる!

今回のポイントをおさらいしましょう!

  • 軽度熱中症は「普通の疲れ・眠気」とそっくりな顔でやってくる

  • 子どもは「しんどい」ではなく「走りたくない!」「眠い」と表現することがある

  • 「いつもと違う様子(返事が遅い、ふらつく)」を親の目で確認する

  • 異変を感じたら即ストップ!涼しい場所で「首・脇・股関節」を冷やし、水分と塩分を少しずつ補給する

  • 休むことはサボりではない!子どもが自分のSOSを言い出せる空気を作ってあげる



かけっこ教室や部活動、日頃の運動でタイムを縮めることや、最後まで諦めずに走り切ることは素晴らしい挑戦です。 しかし、それ以上に大切なのは、子どもたちが「今日も楽しかった!」と元気に安全に練習を終えて、笑顔で「ただいま!」と家に帰ることです。


IRAC板橋かけっこACでも、一人ひとりの子どもの表情、動き、返事の声のトーンまでしっかり観察しながら、安全に思いっきり走れる環境づくりに全力を尽くしていきます。

子どもたちが夏を乗り切るために必要なのは、暑さを耐え抜く根性ではありません。

「早く気づき、早く休み、正しく対処すること」です。

安全にスタートラインに立つ準備を、今日からお家で一緒に始めてみましょう!🏃‍♂️✨

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