【小学生の保護者必見】運動神経の土台を作る「36の基礎運動」とは?かけっこ教室コーチが解説
- かけっこAC 板橋

- 1月23日
- 読了時間: 5分

こんにちは! 1歳半検診をした息子がほぼ2歳の発達してるね!と言われたかけっこ教室のさいとうコーチです。
教室でたくさんの子供たちを見ていると、保護者の方からよくこんな相談を受けます。
「うちの子、サッカーを習っているのに全然上達しなくて…」
「運動神経が悪いみたいで、何をやらせてもぎこちないんです」
自分の子供が思うように動けず、悔しい思いをしている姿を見るのは、親としても辛いですよね。
でも、実はこれ、お子さんの才能がないわけでも、努力が足りないわけでもありません。
多くの場合、特定のスポーツを始める前に必要な「身体の土台(基礎運動能力)」がまだ完成していないことが原因なんです。
家づくりに例えてみましょう。どれだけ立派な柱や屋根(スポーツの専門技術)を乗せようとしても、地面の基礎コンクリート(基礎運動能力)がグラグラだったら、家は建ちませんよね?
今回は、全てのスポーツの基礎となる、そして小学生のうちに絶対に身につけておきたい「36の基礎運動」についてお話しします。
スポーツの上達が早い子と遅い子、何が違う?
同じ時期にスポーツを始めたのに、ぐんぐん伸びる子と、なかなか上達しない子がいます。
この差はどこから来るのでしょうか?
その答えの一つが、「自分の身体を、自分の思い通りに動かせるかどうか」です。
「そんなの当たり前じゃない?」と思われるかもしれません。しかし、例えば「ボールを蹴る」という動作一つとっても、軸足でバランスを取り、腕を振ってリズムを作り、足のインパクトを調整する…というように、脳は身体の複数の部位へ同時に指令を出しています。大人が久しぶりに運動すると上手くできないこと多いですよね?
運動神経が良いと言われる子は、この「脳からの指令を身体に伝える回路」が太く、スムーズに繋がっているのです。
そして、その回路を作るために必要なのが、多様な動きの経験です。
すべての動きの原点!「36の基礎運動」をご存知ですか?
では、「身体を自由自在に動かす」ためには、具体的に何をすればいいのでしょうか?
そこで指標となるのが、山梨大学の中村和彦先生が提唱されている「36の基礎運動」です。
まずは、こちらの図をご覧ください。

人間が身体を動かすとき、その動作は大きく分けて36種類に分類できるという考え方です。
見てみると、「立つ」「走る」といった当たり前のものから、「這う(はう)」「ぶら下がる」「渡す」「組む」といった、普段あまり意識しない動きまで含まれています。
これら36個の動きは、あらゆるスポーツの「アルファベット」のようなものです。
英語を話すには、まずアルファベット(A, B, C...)を知らなければなりませんよね。
それと同じで、サッカーや野球、ダンスといった複雑な動きを上手にこなすには、これらの「動きの文字」を身体にインプットしておく必要があるのです。
現代っ子は「動きの食わず嫌い」になっている?
「えっ、這ったりとか、ぶら下がるなんて、わざわざ習うこと?」
そう思われた方もいるかもしれません。
正直に申し上げますと、2,30年前であれば、わざわざ教えることではありませんでした。
なぜなら、木登り、ジャングルジム、鬼ごっこ、相撲遊びなど、放課後の外遊びの中で自然と「36の動き」を網羅できていたからです。
しかし、現代はどうでしょうか?
公園の遊具の減少・禁止事項の増加
空き地の消失
ゲームやYouTubeなどの室内遊びの充実
子供たちが身体を使って遊ぶ機会は激減しています。
その結果、スイミングなどの特定の動きはできるけれど、「転んだ時に手が出ない」「ボールが飛んできても避けられない」「スキップができない」という、動きの偏り(ムラ)がある子が非常に増えています。
つまり、現代の子供たちは、意識して環境を作ってあげないと、「動きの食わず嫌い」の状態のまま大人になってしまうリスクがあるのです。
神経系が90%完成する「小学生時代」が勝負
少し専門的なお話をしましょう。
皆さんは「スキャモンの発育発達曲線」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、子供が成長する過程で、身体のどの機能がいつ伸びるかを示したグラフです。

この理論によると、脳や神経の働きに関わる「神経系」は、生まれてから12歳頃(小学生終わり)までに約100%近くまで発達すると言われています。
つまり、今!小学生の時期は、脳から筋肉への指令回路を作る「ゴールデンエイジ(黄金期)」なのです。
この時期に、サッカーだけ、野球だけ、と偏った動きしかしていないと、神経回路も偏ってしまいます。
逆に、この時期に「36の基礎運動」を通して多様な動きを経験させておくと、脳の中に「動きの引き出し」が大量に作られます。
この引き出しが多ければ多いほど、将来どんなスポーツに取り組んでも、「あ、これはあの時の『運ぶ』動きと『回る』動きの組み合わせだな」と、脳が瞬時に反応し、スムーズに技術を習得できるようになるのです。
遠回りに見えて一番の近道。まずは「動きの図鑑」をコンプリートしよう
「うちの子には、早く選手として活躍してほしい」
その親心、痛いほどわかります。ですが、焦って難しい技術を詰め込む前に、まずはこの36個の動きがスムーズにできるか、チェックしてあげてください。
逆立ちはできるかな?
ボールを後ろに渡せるかな?
リズムよくケンケンできるかな?
これらを遊び感覚でクリアしていくこと。
一見遠回りに見えますが、これが「運動神経が良い子」になるための一番の近道です。
今回のまとめ
基礎が大事: スポーツの専門技術を学ぶ前に、身体を自由自在に動かす土台が必要。 36の動き: 人間の動きは36種類に分類され、これらが全てのスポーツの構成要素(アルファベット)になる。現代の課題: 遊び場の減少により、意識的に多様な動きを経験させる価値が高まっている。 黄金期を逃さない: 神経系が発達する小学生のうちに、様々な動きを経験させることが、将来の可能性を広げる。
さいとうコーチのブログでは、次回以降もこのメソッドを深掘りしていきます。
まずは、「いろいろな動きをすることが大事なんだな」と頭の片隅に置いて、お子さんの普段の遊びを見守ってみてください。
次回は、この36の基礎運動をさらに詳しく分解し、「お家でできる具体的なトレーニング(遊び)」について解説していきます。お子さんと一緒にできる簡単なチェック方法もご紹介しますので、お楽しみにー!




コメント